Artesano de Circulos Concentricos | |||||
トラン・アン・ユン監督。 青いパパイヤの香り、シクロ、夏至・・・・どれも素敵な作品。 この方の、人間のパーツを度アップにして撮る絵は物凄く美しくてエロい。 今映画でもそれを凄く感じました。 どのシーンも物凄くシュールで果てしない美しさにあふれている。だからでしょうか、ズーンて心の中に落ちていくの。 特徴的なのは歩くシーンが物凄く多くて、しかも速いの。何故? 松山ケンイチ、菊池凛子・・・物凄く深く愛し合う二人なのに・・・幼馴染(みずきくん)の死という出来事によって越えられない壁が・・・。 この映画のテーマは愛なのでしょうか?そしてその愛のツールとしてsexが存在する。 そのsexという壁が高く高く立ちはだかる。 人はやっぱり深く愛されたいと思う。どんなに遊び人な人でも。ごく自然な感情。 この映画に出てくる登場人物それぞれが皆一様に本当の愛というものに悩み翻弄される。 そして生きるものもいれば死を選ぶものもいる。 菊池凛子扮するなおこが言う。 20歳の誕生日にわたなべと初めて結ばれ、その後心の崩壊で療養所に入るのですが、わたなべと再会して愛し合おうとした時に 『濡れないの・・・・あの誕生日の日には濡れたのに・・・みずきくんとも一度もできなかった・・・これから私たち一度もできなくてもいい?』 『それは心の問題だから時間が解決するよ』とわたなべくんは言うけど。 愛するばかりにSEXが出来ないってあるんじゃないかな? 女性だけの感性かな?これって なんとも複雑なせりふだけど、これがねぇ語っているんだなぁ。愛を。わかるなぁ。 深く愛されたい、愛したい・・・・でも・・・・ はぁ哲学的な映画だなぁ。そりゃそうだよね、村上春樹だもん。 もぉ切なくて。 最後のシーンのわたなべ君(松山ケンイチ)のせりふがこの先に起こるかもしれないいろんなことを想像させるような感じでいい。余韻がある。 この映画を観て、三島由紀夫の大好きな小説、『音楽』を思い出した。 この小説でも愛する人とSEXが出来ないという悩みを抱えた女性の話だ。 モデル出身の水原希子も上手じゃないけど雰囲気が凄くいいです。 しかしなぁ、やはりNagieが一番気になったのはトラン・アン・ユン監督だ。 この方、物凄く女性的感性が強い人なんだろうなと思う。というか、ゲイかな? 映画の中のファッションとか男性の話し方とか、そしてパーツパーツの撮り方とかみているとそう感じてしまう。 またそれがNagieは好きなんだけど。 Nagieは男性男性した野性的なパワフルな人が苦手なのでこの監督さん大好き。好みだわぁ。 ノルウェイの森。。。。読んでみようかな。 村上春樹食わず嫌いだったかも。
by gota-de-fericidad
| 2010-12-26 11:03
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