Artesano de Circulos Concentricos | |||||
どのくらいぶりに映画を観ただろうか? 前は月に4~6本くらい観ていたのにすっかり余裕が無くなってしまったな。 大好きな西川美和監督の作品。この方一貫して人間の嘘に焦点を当てて映画作りをしている。 今回は火事でお店を失った夫婦(阿部サダヲ&松たか子)が旦那のふとした浮気がきっかけで結婚詐欺を企てて、新たなお店の資金にしようとする。 そして奥さんが、巧みに女の弱みに付け込んで目をつけ、旦那が実行に移す。 仲のよかった夫婦、お互いの夢を叶えるために企んだ計画もいつしか夫婦の溝を生んでしまう。 相変わらず、心の揺らぎの世界を存分に楽しませてくれる作品ですな。 心の奥の襞々の中に潜んでいる、無意識の歪み・・・誰でもが持っている黒いもの。 それを炙りだしているのだ。 今までの作品に比べて、少しその表現が弱いような気がした。 今日叔母とこの映画の話をしていたら彼女も同じように思ったとのこと。 キャスティングのせいだろうか? それとも娯楽性を含ませたのだろうか? いずれにしても、相変わらず謎を残す作品作りなことに変わりはない。 ラストのシーンで、離れ離れになった二人ですが、貫也(阿部サダヲ)が遠く窓の外を見上げるシーンがある、また北の漁港で里子(松たか子)も、誰か(何か)を認識するシーンがあるのですが一体何のかは分からない けれど私は貫也が見上げた先には里子がおり、それを受け取った里子が何かに気づいたように、誰かを認識したようにその人を見つめたのではないかと思う。 結婚詐欺をきっかけに夫婦の関係が壊れ、お互いの愛を確認できなくなってしまったけれど結局この二人は結びあっていたというか最後に結局はこの二人でしかないんだと思う。 この後二人の行方はどうなったのかはもちろんわからないけれど私は再会したのじゃないのかなと思うの。 そしてまたお店をしているんじゃないのかな。 心の中に潜む嘘を隠しながら。 ううん、それが二人の愛し合い方なんだもの。。。これもありです。 ここから今年残りはできるだけ映画を観ることにしよう
by gota-de-fericidad
| 2012-09-25 23:32
| |||||
ファン申請 |
||