Artesano de Circulos Concentricos | |||||
グルジアのテンギズ・アブラゼ監督による名作「懺悔(ざんげ)」(遺作らしい)。スターリン書記長が1937年から敢行した大粛清と当時の同国の姿勢を寓話的(シュルレアリスムっていうのかな?ある面ではファンタジー的映像)に批判した物語が問題視され、3年間封印を強いられた作品。 旧ソ連の厳格な検閲の下で製作され、1984年に完成。そしてソ連解体につながるペレストロイカの時代を象徴する歴史的作品と位置づけられたそうな。日本では一般公開されていなかったのですが、20年余を経て、ようやく実現したという素晴らしき映画。怖さばかりが先にたつのではなく面白さもふんだんに盛り込まれています。独裁者というのは恐怖的なだけでなくある一面、ガラスのような繊細性と幼児性を具えていると実感させられる。ヒトラーなんて絶対そうだ。 物語は、とある町の市長・独裁者<ヴァルラム>が死に埋葬される。その死体が3度にわたって、何者かによって掘り起こされることから始まる。死体を掘り起こしたのは、両親がヴァルラムによって不遇の生活に追いやられた女性<ケテヴァン>。裁判でケテヴァンの両親がこの市長のもとで粛清を受け、不遇の子ども時代を過ごしていたという真実が明らかになるにつれ、ヴァルラムの息子<アベル>と、孫<トルニケ>が深い苦悩に追いやられていくことになる。 映画のスタート、美しい、教会のケーキを器用に作るシーンから始まるのですが教会のケーキってところに意味があるんですよね。 そしてヴァルラムのいでたちが独特なのですがいろんな説明を読んでいたらこんなことが・・・・ ヴァルラムは、ヒトラーのようなチョビヒゲに、ムッソリーニのような服装。そしてスターリインの下で活躍したラブレンチ・ベリヤが愛用したようなメガネを着用しているが、「このヴァルラムというキャラクターは、ある特定の独裁者に似せたものではありません。独裁者とはどんな存在であるか、ということを集合的に表現しようとして生まれたキャラクターなのです。・・・と。 すっごい個性です。 この映画、お話もさることながら女優さんの目がとにかく素敵です。グルジアというのは元々どこからの流れの民族なのでしょうか?ロシアというよりはやはりヨーロッパとかトルコとかその辺りのエキゾチックな顔立ち。美人ですよ。
by gota-de-fericidad
| 2008-12-29 17:41
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