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Artesano de Circulos Concentricos

【映】ラースと、その彼女

母親の死がトラウマとなって極度の内向的性格となり人付き合いの苦手なラース。でも人一倍優しくて純粋で・・・・。
そんなラースを心配する兄夫婦、なんとか部屋から引き出そうとするが・・・どうにもこうにも。
そんなラースが恋人が出来たと・・・兄夫婦に紹介した。なんと紹介された彼女・ビアンカは等身大のリアルドール、そうです、世間でいうダッチワイフ。。。。完全なるストーリーを妄想し現実の世界を作り上げてしまったラース。
そんな彼を心配した兄は、ビアンカを健康診断に連れて行くという名目で医者に連れて行く。
そして、そんなラースを否定することなく、ビアンカを受け入れて接する先生。そして小さな村の人々もみな、ビアンカを、ラースを受け入れ温かく見守る。
世間体を心配した兄はそんな周りの反応にほっとしつつ、涙しつつ。
人形であるビアンカを受け入れ、いやっ、ある面本当の人間であるかのように村の人たちが温かく包み込む。実は村の人たちもビアンカに救われているかのように。

ラースの作り出す妄想の世界、見事なんですよ。抜かりが無いのです、嘘で塗り固めた妄想、いやっ虚言でなく、ラースにとってはリアルワールドだから。Nagieも妄想大好き人間だけどこんなに完璧には作れません。

世間から見ればどう見たってラースの行動は奇異、深刻になっていいはずなのですが、特にお兄さん夫婦に紹介する時なんて苦しいシーンのはずなのに何故かユーモラスで微笑が。だって可愛いのですよ。

私たちはいつもある一面だけをみてあの人は変だといっては拒絶する。それは簡単にできてしまうことなんですね。本当に難しいことは受け入れることなのでしょうね。
でもね、やはりこの映画では主人公のラースが知的であり、純粋で優しいから受け入れられているのだと思いますよ。
現実の世界はどうか・・・Nagieはどちらかというと寛容な方だと思ってるのですが。なんだろ、ママさん曰く、あまりにもマイペースで暢気っていうかあんまり回りで起きていることに興味がないから、人がげっ、あの人変だよねって言うこともふーんですんでいるんじゃないかと。なるほどそうかもしれない。思い当たる節はある。
大分昔職場でマイボスが激キレして怒り狂っていた、その目の前でしらーっと治療してスタッフのみんなに呆れられたというか吃驚されたことがある。後ろで起きていることに、自分とは無関係ってことで全く興味が無かったんですよねぇ。
結局自分が変だからなんとも感じないのでしょう。ですがこんなNagieでもやたらに厳しく断ち切ってしまう怖い一面もあるんですよ、滅多に無いけど。そんな瞬間に遭遇した友人は、Nagieをここまで怒らせるとはと言う。でも、年取って我儘になったのかな、以前より多いような。よくないね。


さてさてこの映画、ラースとビアンカの関係は果たしてどうなるのでしょうか?・・・・そうきたか・・・・ちょっとつらい。
涙が・・・・




by gota-de-fericidad | 2009-01-03 17:18
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